北國新聞 2014年12月10日 掲載

中田ヤスタカ氏が制作 新幹線金沢駅の発車メロディー

金沢駅の発車メロディーを制作した中田ヤスタカ氏

JR西日本は、2015年3月14日に開業する北陸新幹線金沢駅の発車メロディーを、金沢市出身の音楽家、中田ヤスタカ氏(34)制作の楽曲に決めた。山から海へ起伏のある金沢の自然、「伝統と創造」が調和するまちのイメージに、新幹線が持つスピード感と快適性を重ねて表現した。市は、広く市民に親しんでもらおうと、市ホームページで発車メロディーの無料配布を検討している。

JR西日本の野中雅志金沢支社長が9日午後、会見し正式発表する。

中田氏は01年に音楽ユニット「capsule(カプセル)」でCDデビューした。人気テクノポップユニット「Perfume(パフューム)」、人気ファッションモデル・歌手の「きゃりーぱみゅぱみゅ」のプロデュースをはじめ、映画、テレビ、ラジオ番組のテーマ曲などを幅広く手掛けている。

発車メロディーは、乗降客に列車の出発を知らせるため、新幹線のホームで15秒間流れる。市は、新しい駅には「金沢の希望」が感じられるような新しい音色がいいと考えてオリジナル曲の制作を決め、7月に中田氏に作曲を打診。中田氏は作曲だけでなく、編曲も手掛けた。

市によると、作曲者の選定にあたっては、金沢にゆかりがあり、国内外で活躍する実績を持つこと、金沢の伝統と新幹線の先駆的なイメージを表現できることを条件にした。

北陸新幹線の停車駅では、JR東日本が11月、長野駅に長野県歌「信濃の国」、飯山駅に唱歌「故郷(ふるさと)」を採用することを決めている。

在来線の金沢駅で流している琴の音色の発車メロディーは、新幹線開業後も引き続き在来線で使用する。

中田ヤスタカ氏 これまでの人生の約半分ずつを過ごした金沢と東京をつなげる北陸新幹線プロジェクトに携われたことを音楽家として光栄に思います。金沢駅から始まる「旅」の期待感とともに聴いていただければ幸いです。

一つ前のページへ戻る